― 心は「あなたの司令どおり」に動かない ―
美しさが揺らぐ理由
鏡の中の自分に泣きたくなる日や
諦めの気持ちになる瞬間がありましたか?
悲しまないでください。
それは“美しくないから”ではありません。
人の心は、天候や気圧、季節、記憶や他人の言葉など、
さまざまなリズムに揺らぐ精密なセンサー。
晴れた日の肌は明るく、曇りの日は顔色も沈んで見える。
そのわずかな差を「自分の価値」だと信じてしまうから、
心の天気に合わせて自己肯定感も上下するのです。
心は完璧なロジックでは動かない。
感情は自然現象のようなものだから。
あなたがあなたの気分を上げるよう指令を出しても、そうはいかない時もあるのです。
雨をやませることが、できないように。
季節を操ることが、できないように。
「美しくならなきゃ」の呪い
わたしたちは日々“改善”を求められています。
スキンケアも、仕事も、SNSも。
肌も瞳もフェイスラインも加工で盛れる時代。
ファインダー越しの美しさは、
生身の私たちをどのように眺めているのでしょうか。
そしてその”目指す美しさの”かたち”は
本当のあなたが、求めているものですか?
⸻
わたしたちは 「自分という製品」 に
なってしまいそうなのかもしれません。
でも、ちょっと立ち止まってみてほしい。
製品は、壊れたら価値がない。
芸術品は、ひびすら“味”になる。
あなたは、製品ではなく芸術品です。
比べたり、評価されるものではなく
たったひとつの造形美、アートなのです。
指令通りに動かないから、心は美しい
「前向きに生きよう」
「ポジティブに考えよう」
そう考えることはできても、心はすぐには追いつきません。
でも、それでいい。
心はあなたの部下ではなくあなたの一部です。
怠けたり、泣いたり、感動したりする—
その不規則さが、人間らしい“美”を作ります。
世界の自己肯定感が下がる時
溢れる情報の中に、比較する存在として美を見てしまったその瞬間、世界中の自己肯定感がひとつ分、静かに下がる気がします。
でももし、この地球の誰もが、パートナーや同僚、すれ違う人やレジの店員さんに
毎日100回「あなたは綺麗だね」と
虹色のため息混じりに言われたら?⸻
きっと明日の朝あなたは
鏡の前でこう思うでしょう。
「この角度の私、最高。」
美しさは思考でなく共鳴
美は「なるもの」ではなく「還るもの」。
自分を美しく感じられない夜は、あなたが調律されようとしている瞬間。
心が波立つのは、作品として息づいている証。
あなたというアートは、毎日少しずつ色を変えながら、
この世界に調和を生み出しているのです。
どこか一部でも大丈夫です。
美しい絵画や彫刻を眺めるように。
今のままの自分を眺めて、そっと触れてみてあげてくださいね。
— Juna Mind & Beauty
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